バルキング解消剤
バルバスター100は、糸状菌・放線菌に由来する慢性的なバルキング、スカミング、発泡、沈降不良、固液分離障害等の処理不良を未然に防止、収束させることができる液体タイプのバルキング解消剤です。
用途
排水処理施設の糸状菌・放線菌に由来する慢性的なバルキング防止
特徴
- 慢性的なバルキングを未然に防止、収束させることができます。
- 糸状菌、放線菌等に由来するバルキング、スカミング、発泡、沈降不良、固液分離障害等の処理不良を抑制することができます。
- 高い凝集・圧密性を発揮し、汚泥界面の上昇を抑制することができます。
- 活性汚泥に影響を与えることなく、選択的に有害菌類を抑制します。
【こんな兆候が出始めた際にご使用下さい】
1.曝気槽が発泡し始めた。粘度を帯びだした。
2.沈殿槽でスカムや汚泥が浮上し始めた。
3.汚泥界面が上昇し、汚泥の沈降性が悪くなり始めた。
4.放流水のSSが高くなった。透視度が低下し始めた。
5.曝気槽のSVI(汚泥容量指標)が150~200以上に上昇し始めた。
使用方法
- 曝気槽容量に対して、15~50g/m3の濃度で添加して下さい。汚泥返送ラインに添加する方法が最も有効です。
- 一過性のバルキングであれば、上記投入量を1~2週間程度継続的に投入<手投入>して下さい。
- 慢性的なバルキングであれば、上記投入量を薬注装置で常時点滴投入して下さい。
こんな時におすすめ
- 頻繁にバルキングが起きる。
- 汚泥の沈降性が悪く、放流水にSSが多く混ざる。
- 沈殿槽で汚泥・スカムが浮上する。
- 活性汚泥中に糸状菌と放線菌が多い傾向にある。
- 処理が安定しない。
- 曝気槽が慢性的に発泡する。
- 曝気槽のSVIが150以上になる。
- 頻発するバルキングを未然に防止したい。
- 沈殿槽の上澄水が濁っている。
- 処理水に色が付いている。
- 汚泥界面が上昇している。
- 粘性を帯びた泡が発生し始めた。
注意事項
- 使用方法/用途を順守してご使用して下さい。
- 過剰に投入すると有用微生物の活性に影響が出る場合があります。糸状菌や放線菌が溶菌致しますので、一時的に発泡する場合があります。場合によっては消泡剤を併用して下さい。また、溶菌することで、投入初期にBOD やSS がわずかに増加する場合がありますが、糸状菌や放線菌の抑制とともに収束致します。
- 本製品は有用微生物群に対して低毒性の成分で構成されておりますが、糸状菌や放線菌が優占している場合は有用微生物群の活性が極端に落ちている状況です。
- これら有害微生物群の増殖防止と合わせて、バイオ製剤(ネオスラック、バイオラップシード等)の投入や微生物の活性を高める製品(フォスナイトSP 等)の投入、さらには汚泥の引抜き量を増やし、汚泥日齢を短くする等の運転管理を合わせて実施するとより早く回復致します。
- 直射日光を避け、冷暗所に保存して下さい。幼い子供や高齢者の手の届かないところに保管して下さい。冬期(5℃以下)は薬液の粘性が増す場合や液面に膜ができる場合がありますが効果に問題はありません。長期間保管すると僅かに分離する場合があります。使用時は撹拌してご使用下さい。
- 本製品は、常時点滴する事によって糸状菌の増殖を抑制するタイプですので、瞬時にバルキングが解消するものではありません。瞬時に解消したい場合は、バルバスター200 シリーズをお勧めします。
- 汚泥の膨化(バルキング)やスカミング、発泡等には様々な要因があります。本製品は糸状菌や放線菌に起因するバルキングを防止します。硝化や高負荷物(油等)の流入による処理不良等に起因するバルキングやスカミング、発泡は防止できません。
- 詳しくは安全データシート(SDS)を参照下さい。